スペイン語の長文読解に挑戦⑤ 副詞節の接続法

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スペイン語学習者にとって初級と中級を分け隔てる大きな壁。

それは「長文の読解」です。

比較的シンプルな単文であればそれなりに理解できるのに、複数の文がくっついて長文になった途端にスペイン語が読み解けなくなる。

そんな頭パーンな経験がみなさんもあるのではないでしょうか。

当ブログの長文読解シリーズは以前の記事で無事完結したはずなのですが、長文読解を考えた時に、やはり避けて通れないのが接続法であると山羊山はいまさら気付きまして。

慌てて長文読解シリーズ復活することとなりましたよ。


さて以下の文、文構造の把握は余裕でできますですかねみなさま。

ぼくできない。


En caso de que yo no pueda, tendrás que ser tú quien presente el proyecto.

(僕が無理な場合、君がプロジェクトをプレゼンする役にならないとね)


口が覚えるスペイン語 より

まずは動詞をおさえる

長文読解のコツは、


・動詞を把握する
・1文1動詞になるよう文を分ける


でしたね。

この辺の記憶や理解がちょっとぁああぁああやふやな方は、以前の記事が役に立つかもしれません。


En caso de que yo no pueda, tendrás que ser tú quien presente el proyecto.


この辺の動詞は見つけられましたですかねみなさま。

補足ですが、ここでいう「動詞」とは、「活用動詞」です。

不定形ではなく、人称ごとに変化させた「活用動詞」を探していくわけです。

なので「ser」も動詞ですが、不定形なので一旦無視です。


そして次のステップは、「1文1動詞」の原則に従って文を分けます。


En caso de que yo no pueda

tendrás que ser tú

quien presente el proyecto.


文を分けたら、何となく各文の意味も把握しておきましょうか。


1.En caso de que yo no pueda
(私が不可能な場合)

2.tendrás que ser tú
(君がその存在である必要があるだろう)

3.quien presente el proyecto.
(誰かさんはそのプロジェクトのプレゼンをする)


ここまでできたら、それぞれの文を詳しく見ていきましょう。

副詞節の接続法

まずは「」の文を見ていきましょう。


1.En caso de que yo no pueda
(私が不可能な場合)


活用動詞はpuedaです。

スペイン語の動詞の活用を手っ取り早く確認したい時はVERBOが便利です。


スペイン語動詞の意味と活用形検索
VERBO より

poder「(状況・能力から)―できる、―が可能である」

【接続法】

現在

que (yo) pueda


puedaは動詞poderの接続法です。

なぜpoderが接続法に変化しているのかといいますと、


NHK出版 これならわかるスペイン語文法
接続法・副詞節 より

条件や仮定を表す副詞節では多くの場合接続法が使われます。
次のような表現も、条件を表す副詞節を作ります。
en caso de que :~の場合は



1.En caso de que yo no pueda
(私が不可能な場合)

まさにドンピタ!

「もし」や「~の場合」といった仮定や条件を示す文の動詞は、puedaのように接続法になるということですね。

tener queの未来形

「2」の文はそんなに難しいところはないですかね。


tendrás que ser tú
(君がその存在である必要があるだろう)


tener queの直接法二人称未来形です。

一応、辞書の意味も。


ポケットプログレッシブ 西和・和西辞典 より

tener:他動詞
tener que + 不定詞:すべき…がある、しなければならない

形容詞節の接続法?

そして最後は「」の文です。

1.En caso de que yo no pueda
(私が不可能な場合)

2.tendrás que ser tú
(君がその存在である必要があるだろう)

3.quien presente el proyecto.
(誰かさんはそのプロジェクトのプレゼンをする)


動詞は「presente」です。


スペイン語動詞の意味と活用形検索
VERBO より

【接続法】
現在
que (yo) presente
que (él) presente


主語が「quien(誰かさん)」なので、三人称のpresenteです。

そしてなぜ接続法なのを考えます。


考えるのですが…


quienは関係代名詞なので、この「3」の文は名詞を修飾する「形容詞節の接続法」とあたりをつけました。

しかしながら、文法書を見ても「接続法を用いる理由」にあたる解説を見つけることができず。

接続法の迷宮(ラビリンス)に迷い込んでしまいましたよ。

アリス・イン・ワンダフル。

と、いうわけで。

今回の記事でスパッと接続法を攻略しようと思ったのですが。

関係詞も絡んで来てしまったので、一旦ここで区切っておこうと思います。

ここまでの内容は大丈夫ですかねみなさま。

次回は「3」の文を使って関係詞の復習も踏まえつつ、接続法と関係詞の繋がりを追っかけつつ、長文読解を攻略していきたいと思いますよー。

そんなわけで次回に続きます。


本日の参考図書

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