この際ですから中国語の了を徹底的に攻略しませんか③アスペクト助詞の了

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僕は中国語の「了」が世間で言われるほど嫌いではないです。

前までは「苦手」だったんですけど、苦手の度合いも若干和らいで「嫌いじゃない」って程度になりました。

こちらの記事で、「了」の捉え方を整理できからじゃないでしょうか。

うわぁこの記事誰が書いたんだろうか。

きっとこの人は並外れて頭よくて金持ちでスポーツ万能に違いない。

本日は引き続き、アスペクト助詞の了に一歩踏み込んでいきたいと思いますよ。

前回までのおさらい

「了」は大きく分けると2つありました。

語気助詞の了」と「アスペクト助詞の了」でしたね。

前回の記事では「語気助詞の了」を攻略しました。

なので本日は、「アスペクト助詞の了」を攻略していきますよ。

アスペクト助詞の了とは

NHK出版 これならわかる中国語文法
アスペクト助詞 より

動詞の後ろに付加して、「完了、持続、経験」それぞれ表す 了le、着zhe、过guo はアスペクト助詞(または動態助詞)と呼ばれます

さらに アスペクト助詞 了 より

動作・行為の完了および実現を表します

語気助詞の了が「物事の変化とそれに伴う気持ち」を表現していたのに対し、アスペクト助詞の了は「動作の完了や実現」を表現します。

了は過去形ではない

僕を含め、中国語初学者が陥りがちなのが、「了は過去形である」という誤解です。

「動作が終わってるんだから過去じゃん」という理屈も非常によくわかるのですが、中国語は仕組みが違うんですね。

あくまでも「動作の完了・実現」を表現するだけです。

なので未来のとある時点で完了しているであろういわゆる「未来完了」なんてのも、中国語の了は表現できたりするのです。

※中国語には動詞の時制変化がないので、「現在・過去・未来」といういわゆる時制を表現したい場合は、シンプルに「今日」とか「昨日」とか「明日」などなどの時を表わす単語を含めるだけでOKなのです

収まりが悪いのもアスペクト助詞の了

我吃饭了
(私はご飯を食べました)

これは、語気助詞の了でしょうか。

それとも、アスペクト助詞の了でしょうか。

はい。了が文末なので語気助詞の了ですね。

(間違えたやつぁ過去記事読んで出直してきなさい)

なーんてことはもちろんこれっぽっちも思っておりませんが、

では次はどうでしょう。

我吃了饭

動詞の後ろに了があります。

なので、アスペクト助詞の了ですね。

しかしながら、この文は正しくありません。

正しくないというか、続きがあるような、途中のような、不完全な文に感じられます。

ご飯を食べるという動作が完了しているということは、食べたものの具体的な内容や様子、その後の行動などが確定しますよね。

「何を食べたの?」「どんな風に食べたの?」「食べたら何すんの?」

そのあたりのことを、了の後ろの文で教えてあげる必要があります。

「ご飯を食べてね、それでね…」
「ご飯を食べたんだ、どんな風にかって言うとね…」

といった具合に、後ろに文を続けたくなるのがアスペクト助詞の了なのです。

そうなると、アスペクト助詞の了の後ろには文が続くわけです。

後ろに文が続くということは、文の最後にはなれないということ。

つまり、アスペクト助詞の了は、文末には置かれないということです。

この仕組みのお陰で、了が文末に来る「語気助詞の了」と「アスペクト助詞の了」が区別できるわけなのですね。

アスペクト助詞を終わらせる方法

収まりの悪いアスペクト助詞の了を、気持ちよく終わらせる主な方法は以下です。

1.語気助詞の了を置く

我吃」のように、語気助詞の了を置くと文を終わらせることができます。

ただこの場合、アスペクト助詞のは省略されるので結局、

我吃饭

となる場合が多いようです。

2.具体的な数量を述べる

我吃三碗米饭
(私はご飯をお茶碗三杯食べた)

3.目的語を修飾する

我吃你做的饭
(私は貴方が作ったご飯を食べた)

4.動詞を修飾する

赶紧饭。
(私は急いでご飯を食べた)

5.結果補語を使う

我吃饭。
(私はご飯を食べてお腹がいっぱいです)

「動作が導く何かしらの結果や具体的な内容を添えてあげる」という意識を持てば何とかなりそうですね。

と、いうわけで

「中国語の了」完全攻略その3、アスペクト助詞の了でした。

ここまでの内容で、特に入門・初級の段階においては、「やっかいな了」がかなり整理できたのではないでしょうか。

っつーか、この一連の記事で一番整理できたのは僕です。

「人に教えるとより一層理解が深まる」というのは本当でした。

苦手だった中国語の了を克服してなんだか気分も晴れやかです。

この調子で、中国語次なるステップへ進みたいと思いますよ!

(上で待ってるぜ)

そんなわけで以上、動詞の後ろの了はアスペクト助詞の了!でした。

本日の参考図書
口が覚える中国語

これならわかる中国語文法

外国語の筋肉 いちばん最初に読む外国語の本

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