スペイン語の直接法と接続法 使い分け①

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スペイン語における直接法と接続法の使い分けは、私たちスペイン語学習者にとって永遠についてまわるテーマです。

文法項目として日本語にはない概念なので、「なんなん!」と困惑してしまうのはある意味当然のことなのかもしれません。

本日は、そんな接続法の使い分けに対する苦手意識を、少しばかしずつでも解消していこうという取り組みでございますよ。


さて以下の文、上は直説法で下は接続法なのはなぜだか知ってますますですかねみなさま。

ぼくしらない。


No puedo perdonar lo que me ha dicho.

(彼が私に言ったことを許せない)

Yo no creo que lo haya dicho en serio.
(私は、本気で言ったとは思わないな)


例文は口が覚えるスペイン語 より

接続法のコアイメージ

そもそも接続法とは何ぞや。

接続法とはどういった意図や状況があって使うものなのかって話ですよね。

以前の記事でちょっと触れましたが、

しかしながら、今回記事にまとめる中で、「不特定」「未確定」「未来」というキーワードから、「接続法のコアイメージ」が何となく掴めた気がします。

接続法のコアイメージは「不特定」「未確定」そして「非現実」です。

この辺のキーワードを頭の片隅において、考えを深めてみましょう。

接続法と相性のよい動詞:許可

接続法のコアイメージである「不特定」「未確定」「非現実

そんなキーワードと相性のよい動詞というものがあります。

それは現実世界に形の現れない、頭の中で考える「思考」だったり、「感情」や「疑惑」だったり、実現可能性を相手に依存する「依頼」「願望」「許可」「禁止」などです。


No puedo perdonar lo que me ha dicho.

(彼が私に言ったことを許せない)


確かに「perdonar(許す)」には「許可」といった側面があります。

しかしながら、だからと言って、なんでんかんでん全てが接続法になるわけではなりません。


日本語訳を見ると、「彼が言ったことを許せない」となっています。

そして「me ha dicho」と現在完了形です。

これは、実際に、「彼」が「私」に、なにか無礼な発言をしたのでしょう。

つまり、「現実に起きたこと」です。

接続法が「非現実」であるのに対して、直説法は「事実」を述べます。


NHK出版 これならわかるスペイン語文法
直説法と接続法 より

直説法は事実をダイレクトに直接説明する法で、接続法は主に主節に接続した従属節で使われる方です

事実・現実を表現するのが直説法。

逆に言うと、現実に起きた事実を説明する際に、接続法は相性が悪いと考えることができます。

接続法と相性のよい動詞:思考

思考や感情といった頭の中をぐるぐるめぐっているような動詞も接続法と相性がよいです。


Yo no creo que lo haya dicho en serio.


ただ、この「creer(思う)」という動詞には少し注意が必要です。


NHK出版 これならわかるスペイン語文法
接続法:名詞節 より

「考える」「信じる」の意味の動詞creerは、否定文では接続法を、肯定文では直説法を使います


creerと同じように、肯定文→直説法、否定文→接続法になる動詞は以下のようなものがあります。


parecer:思われる
saber:知る
sentir:感じる

以上を踏まえまして

ここまでの内容を踏まえまして、本日の例文を見てみましょう。


No puedo perdonar lo que me ha dicho.

(彼が私に言ったことを許せない)

Yo no creo que lo haya dicho en serio.
(私は、本気で言ったとは思わないな)


上の文は「me ha dicho(彼が私に言った)」とすでに起きた事実なので直説法。

下の文はno creo(私は思わない)とcreerの否定なので、従属節の「haya dicho」は接続法。

ということですね。

ウェイヨー!!

と、いうわけで。

接続法は、スペイン語初級の段階では間違いなく最難関文法項目のひとつです。

ちょっとやそっとかじったくらいではうまく飲み込めないこともあります。

それでも、「非特定」「未確定」「非現実」というコアイメージを押さえ、例文を1つ1つ読み解いていくうちに、パターンや知識も増え、苦手意識も薄れて接続法も段々となじんでいきます。

あまり身構えず、山羊山と一緒に少しずつ積み重ねて行きましょうね!


イヤですか?


そうですか!


私は今日も悲しい!ですが以上、直説法と接続法!でした。


本日の参考図書

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