中国語には「様態補語」という文法項目があります。
文法書を開けば比較的容易にその解説に辿り着くことはできます。
しかしながら、一度学習したにも関わらず、「動詞が二回出てくるけどなんだこれ?」とすっかり頭から抜け落ちていたので、ちょっと整理しておこうと思いましたよ。
他喝酒喝得满脸通红
(彼はお酒を飲んで、顔が真っ赤になっています)
他发音发得非常准确
(彼は発音がとても正確です)
本日は、僕が毎回「なんだこれ?」とポンコツになってしまう、そんな「様態補語」と「離合詞」の組み合わせパターンについてのお話です。
例文は 口が覚える中国語 より
様態補語とは
そもそも様態補語とはなんでしょうか。
NHK出版 これならわかる中国語文法
様態補語 より
「動作およびその結果に対する評価」や「主体・対象の状態」について述べたもの
つまり、動作が行われた結果どうなったか、動作がどのような様子・程度で行われたかを説明する語句のことです。
他の言語で言うと、その役割は「副詞」や「状況語」に近いかもしれません。
ただ、中国語の様態補語は副詞や状況語と違って、自由に配置できるわけではありません。
他跑得很快
(彼は走るのが速い)
のように、「動詞+得+様態補語」のように組み立てる必要があります。
さらに、目的語がある場合は、
我吃蔬菜吃得很多
(私は野菜をたくさん食べる)
「動詞+目的語+動詞+得」のように、動詞を繰り返す必要があります。
離合詞(離合動詞)とは
それでは離合詞(離合動詞)とは?
引き続き これならわかる中国語文法
離合詞(離合動詞) より
文法的に切り離して使用できる動詞を離合詞(または離合動詞)と言います
例えば「喝酒」も離合詞です。
そして離合詞には「動詞+目的語」でセットになったパターンが多いです。
喝酒は、「飲む」という動詞に、「お酒を」という目的語がくっついた語句なのです。
そして、上記で説明したように、「切り離して使用できる」のが離合詞ですから、「喝」と「酒」は分離して使うことができるのです。
以上を踏まえまして、離合詞と様態補語の構文
様態補語の構文は、前述したように「動詞+目的語+動詞+得+様態補語」です。
離合詞は動詞と目的語をいちいち切り離して考えるのが何かと便利です。
例文その1に当てはめると、
他(主語)+喝(動詞)+酒(目的語)+喝(動詞)+得+满脸通红(様態補語)
(彼は + 飲む + お酒を + 飲む + ~なように + 顔が赤くなる)
こんな感じですね。
例文その2も同じように考える事ができます。
他(主語)+发(動詞)+音(目的語)+发(動詞)+ 得+ 非常准确(様態補語)
(彼は + 発する + 音を + 発する + ~なように + 非常に正確)
このような文法ルールがあるゆえに、動詞が二回繰り返されてたのですね~。
少し回りくどい言い方な気もしますが、これが中国語というやつなのですね。
と、いうわけで
文法書みたら「ぁあそうだった」とすぐ解決するのですが、過去3回くらい「なんだこれ?」ってなるのを繰り返してたので、散らかった脳みその中身を整理してみました。
みなさんは様態補語とか、離合詞でそんなことになんないですか?
なりませんか。
そうですか。
じゃあなんでこの記事読んでんだっ
なーんてなことはこれっぽっちも思っておりませんが、そんなわけで以上、目的語を含む様態補語は動詞を繰り返してVO得V!!でした。
ブログではふざけ気味ですが、著書の方ではもっとふざけてますよ。
本日の参考図書
口が覚える中国語これならわかる中国語文法
外国語の筋肉 いちばん最初に読む外国語の本
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