スペイン語の肯定命令と、否定命令は接続法現在

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前回はスペイン語の命令文の中で、なにやら正体不明な「calma」を掘り下げてみたわけなんですけれども。

丁度よいので同じ例文を使ってその他の命令形についてもおさらいしておこうと思いましたよ。


さて以下の文、代名詞の「se」が動詞の前に出てるのと、動詞の後ろにくっついた形があるのはなぜだか知ってますですかねみなさま。

ぼくしらない。


No se
alteren, calma, quédense sentados!
(取り乱さないで下さい、落ち着いて、座ったままでいて下さい)


口が覚えるスペイン語 より

代名動詞の命令形

No se alteren, calma, quédense sentados!


quédense」は代名詞のseを伴った代名動詞「quedarse」の三人称複数命令形です。


スペイン語動詞の意味と活用形検索
VERBO より

quedarse「とどまる;(の状態に)なる、ままでいる」
(ellos)quédense


通常、代名動詞に付随する代名詞は動詞の前に置かれますが、命令形の場合は動詞のすぐ後ろにくっつきます。


NHK出版 これならわかるスペイン語文法
代名動詞の命令 より

代名動詞の命令は、再帰代名詞、すなわちte, os, se, nosを、動詞の後ろにスペースを空けずにくっつけます。



なるほどね~

代名動詞の否定命令

No se alteren, calma, quédense sentados!


一方で「se alteren」も代名動詞を用いた命令文なのですが、こちらは代名詞のseが動詞の前に出てしまっています。

これは、「しないで!」という「否定命令」だからです。


NHK出版 これならわかるスペイン語文法
命令 より

「~するな」「~しないでください」という意味の否定命令は、tú, usted, nosotros, vosotros, ustedesのいずれの人称でも、接続法現在の活用形を使います。
その際、目的人称代名詞や再帰代名詞は動詞の前に置かれます。


確かに、「alteren」は三人称複数接続法でも載ってます。

スペイン語動詞の意味と活用形検索
VERBO より

alterar「変更する、混乱させる」
【命令法】
(ellos) alteren

【接続法】
現在
que (ellos) alteren

以上を踏まえまして

ここまでの内容を踏まえまして、本日の例文を見てみましょう。


No se alteren, calma, quédense sentados!

(取り乱さないで下さい、落ち着いて、座ったままでいてください)


se alteren」は「取り乱さないで!」と否定命令なのでse+接続法というかたち。

一方で「quédense」は「そのままでいて!」と通常の命令文なので代名詞の「se」が動詞の後ろにくっついた弱形人称後置形ということです。

納得ですね。


うぇいよー!!

と、いうわけで。

この「口が覚えるシリーズ」って、「同じ命令文なのに、この微妙な違いはなんだ?」みたいな、ちょっとひっかるようなトラップがチョイチョイしかけられています。

この傾向はスペイン語に限らず僕が使ってる他の言語の「口が覚えるシリーズ」でも見かけるので、きっと三修社におわす編集者様方全体がこういうスタンスなんだと思います。


編1「ここに、肯定命令と、否定命令をまぜると、みんなびっくりしますw」

編2「ぷーっ!クスクスw」


お陰様で山羊山は三修社の編集者様方のご期待通り、外国語力が順調に成長しておりますよもう。

初級スペイン語固めに口が覚えるシリーズみなさんもどうぞー。


そんなわけで以上、スペイン語は弱形人称代名詞後置形の肯定命令と、接続法兼用の否定命令!でした。


本日の参考図書

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