我が人生最悪の72時間:前夜祭

この記事は約10分で読めます。
当記事の内容には、広告を含みますよ

明日は楽しい引越しの日です。

今まで住んでいたのは西東京にあるシェアハウスです。

音楽スタジオ、自習室、大浴場、フィットネスルーム完備。

電気水道光熱費洗濯インターネット代すべて込み。

さらにキッチンやお風呂、トイレなどめんどくさい水回りの掃除もやってくれて、

それでいて家賃・管理費込み20000円という破格のシェアハウスに私は住んでおりました。

そんな夢のようなシェアハウスだったわけですから、そりやまあジジイになってもクソジジイになっても一生ここに住み続けるんだろうなあと思っておりましたよ。

ところが、です。

やはりそんなうまい話はそうそう長く続かなくって、かれこれもうこのオークハウスさんにお世話になって5年ですかね、夢のようなシェアハウスも徐々に徐々に家賃が値上がりをしてゆきました。

食費や娯楽を除き、込み込み20000円だった生活費が、いつの間にか40000円に倍増しているではないですか。

さすがに僕もアホではありませんから、流石にこれはおかしいと。

見切りをつけるときが来たのではないかと気づくわけです。

シェアハウスのデメリット、と言いますか、アパートやマンションでの一人暮らしと違う点は、水道光熱費の扱いです。

普通に一人暮らしをしていると、電気や水道代というのは、当然自分が使った分だけを払うことになります。

ところが、シェアハウスは毎月固定のところが多いです。

固定ということは、使っても使わなくても、電気代は毎月同じということです。

クーラーをガンガンにかけてる人も、エコだエコだと節電してる人も、みんな同じ額を払います。

基本的に大満足のシェアハウス生活だったのですが、僕はそういうところにちょっとだけひっかかるところを感じていました。

それに加えての今回の家賃値上げ。

さらに、家賃とは別に、電気代も上がるというお知らせが追い打ちで届きました。

どんだけ上げんねん!

ホトケの山羊山と言われたこの僕も、さすがにこうなってくると考えるわけですよ、「あ、引越しをしよう」と。

僕は風来坊

5年ほど前に僕は会社勤めを諦めました。

「辞めた」んじゃなくて「諦めた」というのが味噌です。

会社勤めを辞めたのはもう随分と前なんですが、それでも一応いつの日か社会復帰するつもりで生きてはいたんですよ。

しかしながら、時の流れとともに「もうよくね?」みたいに社会復帰する気概も薄れ、やがて労働する意欲は1ミリメートルほどもなくなりました。

そういった意味での「諦めた」です。

同じ時間に起きて、同じ時間に電車に乗って、同じ場所に向かって、御飯食べる時間も決められて、同じことを繰り返す毎日。

ジジイになってもクソジジイになってもその繰り返し。

そんな未来を想像すると、とてもじゃないけど生きてける気がしないと絶望してしまったのですね。

それでも東京から離れられなかった

サラリーマンとして生きることを諦め、晴れて自由人という名の世捨て人になったわたしですが。

それでも完全に吹っ切れていたわけではありません。

もしかしたら悪い人に騙されて無一文になり、やむにやまれず会社勤めをすることになる可能性があるかもしれない。

そして、会社勤めをするのであれば、首都圏に留まっておいた方が何かと選択肢が多いかもしれない。

そう考えて、万が一の場合に備えつつ、当時の僕は東京のシェアハウスを選んだわけなのです。

しかしながら、今回は事情が違います。

西東京のシェアハウスに引きこもって5年。

会社勤めをしなくとも、「贅沢さえしなければなんとか生きていける」という自信がちょっとだけつきました。

つまり、引越し先を首都圏に限定する必要もなくなったというわけです。

僕はどこまででもいける。

自分の住処を、好きな場所で選ぶことができるのです。

格安賃貸+キャンピングカーという選択

僕は、2年とか3年という長期に渡り海外に飛び出して、世界を巡る旅に出ることを夢見ています。

海外に出るということは、日本の家とは別に、海外の滞在先で宿泊費を払うことになります。

それはつまり、二重で家賃を払うことと同義になるわけです。

二重で家賃を払っていると思うと、凄く損した気分になります。

なので、「二重で家賃を払っている感」を少しでも和らげるため家賃の超安いアパートに引っ越せばいいんですけど、それはそれで壁の薄さとか隣の部屋の物音が気になったりするんですよね。

いずれ海外に長期滞在するのだから日本の家賃は安く抑えたい

でもしばらくは日本でも生活をする

安アパートだと隣人の生活音が気になる

\(^o^)/

そんなことをグルグル考えていた山羊山。

ここでひとつのアイデアを閃きます。

安いアパート借りつつ、キャンピングカー買って駐車場で生活すればいいんじゃねえかな、と。

安アパート→家賃安い→二重家賃のストレス軽減

キャンピングカー→隣人いない→隣人の生活音気にならない

やはり私は天才なのかもしんない。

キャンピング・シェルという選択

キャンピングカーと言ってもン千万もするような代物を選ぶわけではありません。

軽自動車をベースにしたものであれば、300万出せばそれなりに楽しめるキャンピングカーが買えます。

そんな中でも僕が選んだのは、「キャンピング・シェル」というスタイルです。

キャンピング・シェルは、簡単に言うと、トラックの荷台に居住空間となる箱を積んで、キャンピングカーとして使う様式です。

こんなの作って遊んでましたが。

実物の一例はこんな感じです。

実車使用例 アルミの鍛冶屋 中村様 |製作事例|トラック荷台・看板製作ならカネヨシ工芸
軽トラの荷台の製作をしているカネヨシ工芸(大垣市)の製作事例「実車使用例 アルミの鍛冶屋 中村様 」です。

アルミを使ったA-Worksさんのキャンピングカーが見ていて一番ワクワクします。

運転席から降りないとシェルに行けない、選べる車種が限られるなどデメリットもありますが、着脱・積み下ろしが可能、断熱材・断熱方式の選択肢が豊富、車体から横・後ろにはみ出し可能など、デメリットを補って余りある程のメリットがキャンピングシェルの魅力です。

物件探し

安アパートの駐車場暮らしという生活スタイルが決まり、いよいよ物件探しです。

通常であれば、住まいの物件探しというのは都道府県や市区町村など、地域を絞って検索すると思います。

SUUMOなどの賃貸検索サイトでも、まずは都道府県から絞り込むシステムになっていますよね。

しかしながら、今回わたしは都道府県単位で絞り込む必要はありません。

これが今回のわたしのフィールドだからです。

都道府県単位ではなく、関東、甲信越、中部、近畿、、、といった具合に地方単位で検索できればまだ楽だったんですけどね。

東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、長野、山梨、石川、富山、岐阜、静岡、愛知、和歌山、奈良、大阪、滋賀、福井、、、

都道府県ごとに繰り返し検索しなきゃいけないのが大変でしたわ。

三重か岐阜か

特定の都道府県で絞らず、安さと駐車場最優先で引越し先を検索をします。

が、さすがに東京から離れすぎると下見や引越しの難易度が上がりそうなので、北海道・沖縄・九州・中国・四国は次の機会にさしてもらいました。

また、東というより西の方に興味が向いていたので、東北も今回は除外さしてもらいました。

つまり関東・甲信・中部・近畿・北陸がターゲットエリアです。

そしてそんな中で選んだ町がこちら。

三重いえーい!

岐阜もイェーイ!

引越しって、やっぱり楽しいですね。

三重もよかったけれど

三重か岐阜か。

実際現地に行って物件を下見して、僕の出した答えは「岐阜」でした。

三重も町自体は悪くはなかったんですよ。

ただ、三重には車で行ったんですけど、道路事情に若干難ありと感じました。

例えば三重と東京を行き来しようとすると、名古屋を抜ける必要があります。

この名古屋周辺がですね。

すんごい混むんですよ。

なんなら三重から名古屋に向かう時点で既に混みます。

下道が混むなら高速使えばいいじゃんって思うじゃないですか。

僕もそう思います。

しかしながらですね、この高速道路が橋だったりするんですけど、めちゃめちゃ高いとこ通ってて高所恐怖症の僕にとってはなまら怖かったんですよ。

100mくらいの高層ビルの屋上をハイスピードで走らされてる感じ。

今でもたまにその時の恐怖の光景を思い出して、キ●ンタマーニが少し縮みますもん。

車で東京など東方に向かう機会がどれだけあるかはわかりません。

年に1回とかそんなもんかもしれません。

しかしながら、実家が千葉だったり、長く生活した東京ですから、行ったり来たりする可能性もゼロではありません。

少なからず車で東方に向かうこともあるでしょう。

そうなると、

「地獄の名古屋渋滞」or「恐怖の高層高速道路」

この究極の選択をしなければいけなくなる可能性が少しでもあるなら、「三重か岐阜か」の判断に、「道路事情」を考慮してもよいのではないかと思うわけなのであります。

地方で暮らすなら車は必須 という誤解

地方では車は必須。

僕は無条件で長いことそう思っていました。

しかしながら、岐阜の新居の周辺を歩いてみれば、15分以内にコンビニやスーパー、ドラッグストアまで辿り着くことができます。

15分歩かなきゃスーパーもねぇのかよ!

と感じる人も中にはいるかもしれませんが、僕が西東京に住んでたときも日常の買い物は業務スーパーまで15分歩いていました。

だから僕の中で徒歩15分は日常です。

岐阜のジャスコとかショッピングモールまで徒歩で行こうとすると30分以上かかりそうですが、毎日通うわけでなく、たまに行くくらいなら自転車でもよくないですかね。

安アパートは壁が薄い という誤解

僕が内見した岐阜の賃貸は、家賃15000円程という格安物件でしたが、3階建てのマンションでした。

しかも、お隣さんと接する、二面あるうちの片側だけですが、コンコンとノックしても響く部分の無い、中身のしっかり詰まった全面コンクリ仕様のしっかりした建物でした。

鉄筋コンクリートのしっかりした建物で、家賃、駐車場、水道基本料金無料、洗濯機付き、インターネット代込み、という好条件で、こんな素敵家賃でいいのでしょうか。

担当者さんに聞いたら「ネズミとかゴキブリが出やすいから」らしいんですが、その辺は殺チュゥ剤とかホイホイで対策できますし、ここまで安くしてくれるのであれば山羊山的にオールオッケーなんですが。

そして車は要らなくなった

日常のお買い物は徒歩と自転車で充分。

壁も薄くないからキャンピングカー生活をする必要もない。

つまり結論、車を買う必要がなくなってしまったわけです。

キャンピングカー用に予算を300万ほど考えていたのですが、いきなりこの300万円がういてしまった!

消えてなくなるはずだった300万円が手元に残ったということは、言ってしまえば300万円の臨時収入があったと考えることもできます。

つまりわたしは、新生活を始めることにより、小金持ちになってしまったということです。

次回、いよいよ引越し開始!!

と、ちょっとここまで前夜祭が長くなってしまいましたが。

こうして新生活に向けての引越しが決まりました。

安アパート借りてキャンピングカー生活という初期構想から、岐阜という地方都市でも車を買わずに300万円を節約し、結局自転車生活を送ることになったわけですからやはり人生というものはどう転ぶかわかりません。

荷物運搬用にレンタカー屋さんで軽のワンボックスを1泊2日で借りて意気揚々。

時間に余裕を持ってスマートなお引越し!!

とキメるつもりだったのですが、、、

まさかこれが我が人生最悪の72時間の始まりになるとは知る由もなく。

次回、いよいよ地獄の引越し開始です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました