和訳しにくいシリーズ第二回目の今日は、推量・判断表現です。
「~したみたいだ」という意味で使われる-ㄴ 것 같다ですが、苦手としている人も多いのではないでしょうか。
なぜならば、僕が苦手だからです。
僕が苦手なものは、みんなも苦手じゃなきゃいやだ!やだやだ!
というわけで本日は、韓国語の推量・判断表現のお話です。
오늘 친구를 만났는데 피곤한 것 같았어요。
(今日友達と会ったんですが、疲れてるみたいでした)
例文は 口が覚える韓国語 より
別に理解できないわけではないけれど
苦手と言っても、和訳できないとか、意味が理解できないとかではないんですよ。
正確に言うと、単語ごとに和訳をつけられなくて気持ちが悪いというか、落ち着かないといいますか。
例えば、本日の例文が英語だった場合はこうなります。
Today I met my friend, he(she) looked tired.
そして、単語ごとに日本語訳をつけることができます。
Today(今日) I(私は) met(会った) my friend(友達に), he(she)(友達は) looked(見えた) tired(疲れる).
しかしながら韓国語の場合。
오늘(今日) 친구를(友達と) 만났는데(会ったが)、
ここまではOK。
問題はこのあと。
피곤한(疲れた) 것 같았어요(みたいだった?)。
피곤한 것(疲れた) 같았어요(みたいだった?)。
何だか、どっちで区切ってもいまいちしっくりこないんです。
理解できないわけではないけれど、このスッキリ区切れない感じが気持ち悪くて、それで苦手だったんですね。
そんなみなさまに朗報!!
そんな中、何かよい方法はないかと辞書をペロペロしてましたところ。
すごくスッキリとした解釈の仕方を発見してしまいましたよ。
こんな時は日本語訳を工夫してあげると、飲み込みやすくなったりするんですね。
것 같다を分解してそれぞれの意味を辞書で見てみましょう。
것の意味
まずは것の意味から。
標準韓国語辞典 より
것:依存名詞
こと、もの
같다の意味
そして같다の意味。
標準韓国語辞典 より
같다:形容詞
同じだ、似ている
「同じ様子だ」というイメージで覚えておきましょう。
例文では、過去形のㅆがついて같았어요になっているわけですね。
피곤하다の意味
ついでに피곤하다も見ておきましょう
白帝社 標準韓国語辞典 より
피곤:名詞
疲労
하다:他動詞
する、やる
피곤하다:形容詞
疲れている、くたびれている
「疲労」という名詞「피곤」に、「する」という他動詞「하다」がくっついて、「疲労する=疲れる」という単語になっているんですねー。
以上を踏まえまして。
本日の例文を見てみましょう。
오늘 친구를 만났는데 피곤한 것 같았어요。
(今日友達と会ったんですが、疲れてるみたいでした)
「疲れてるようだ」という推量の和訳では区切りが悪いので、この訳を工夫するというお話でしたね。
和訳を工夫する単語は以下です。
피곤하다:疲労する
것:こと
같다:似ている
これを踏まえ、日本語訳を割り当ててみましょう。
피곤한(疲労した) 것(こと) 같았어요(似ていた)
疲労したことと似ていた→疲労したようだった→疲れているようだった
どうでしょうか。
単語ごとに和訳を付けれるし、意味も通じるというファインプレー。
この寸法で本日の例文を和訳してみましょう。
오늘 친구를 만났는데 피곤한 것 같았어요。
(今日、友達と会ったんですが、疲労したことと似ていた=疲れているようだった)
どうですか!
僕これで大分スッキリしたんですけど、みなさんはどうですか!
そうでもないですか!
あっそう!
ウェイヨー!!
と、いうわけで。
外国語はいちいち日本語に置き換えてはいけない。
そのように解説している教材も多く存在します。
もちろん、最終的にそうなれるのが理想であると山羊山も考えています。
しかしながら、何事にも段階というものがあります。
韓国語初学者が、なんでんかんでん中途の過程をすっ飛ばし、一足飛びに理想形までたどり着けるかというと、それはそれでむつかしいことだと考えています。
「何かしっくりこないんだよなあ…」とモヤモヤしながら学習を進めてしまうよりも、「日本語を介さない」というこだわりはひとまず秋冬用のタンスの中にしまっておいて、スッキリしながら学習できるのであれば、ガンガン日本語もミックスして楽しみながら日々の成果を積み重ねて行けばよいんじゃないかなって思うわけですよ山羊山は。
拙著「外国語の筋肉」でも少しお話さしてもらってますが、やはり外国語学習で1番大切なことは「続けること」なわけですから。
そんなわけで以上、韓国語の過去推量・判断表現-ㄴ 것 같다は「●●したことと似ている」でした!!
本日の参考図書
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