僕は英語のas wellが苦手です。
「同様に」「~と同じくらい」を当てはめても、なんかよう意味が通じんことがあるからです。
みなさまも、きっとそんなas wellを苦手としていることでしょう。
僕が苦手なんだから、みんなも同じじゃなきゃイヤだ!やだやだ!
そんなわけでみなさま以下の文。
as wellを踏まえて適切な和訳を付けれれますですかねみなさま。
ぼくできない。
You’re going to take us to it sooner or later. So you might as well make it sooner.
(あなたは遅かれ早かれ私たちをそこへ連れて行くでしょう。だから同様にあなたはより早くそれを達成するかもしれない???)
例文は、ルイス・サッカーさんのHolesより
might as wellの意味
調べれば結構すぐHitするので、まずはmight as wellの意味を確認しておきましょう。
表現のためのロイヤル英文法
may, mightを含む慣用構文 より
(2)<may[might] as well~>
「どうせ~しなくても特に利点もないものだから~しよう」の意で、「しようがない」という気持ちを示す慣用表現
つまり、
「どっちにしたってこれ以上悪い結果になることはない(リスクはない)から、やっとこうぜ」
というニュアンスでしょうかね。
試しに今日の例文で考えてみます。
You’re going to take us to it sooner or later. So you might as well make it sooner.
↓
(あなたは遅かれ早かれ私たちをそこへ連れて行く結果になる。だからあなたはより早くそれを達成しとこうぜ???)
・同じ結果になる
・これ以上悪い結果にはならない
・やって損することはない
・だから早いとこやっちまおう
というニュアンスのようなので、どうやら意味は通じている感じはしますね。
might as wellの深堀り
もうひとつ例文を用いて、さらにmight as wellの理解を深めてみることにしましょう。
表現のためのロイヤル英文法
may, mightを含む慣用構文 より
We may as well go downtown–there’s nothing interesting here.
「[ここにいても仕方ないから]他へ行っても損はしない」という理屈で、あきらめた気持ちを含む言い方である。
might as well go downtown as not. と考えてもよい。
例文は、
「ダウンタウンに行こう、ダウンタウンに行って面白いものがなかったとしても、それはここも同じなんだから」
という意味です。
これも、「今以上の悪い結果にならないから」と、行動を促していますね。
つまり、might as wellは、何らか行動を促す慣用構文と考えられるわけです。
そして、
might as well go downtown as not. と考えてもよい。
↑という解説から、might as well は、私達がよく目にする「as ~ as…」構文の一つの形であるということがわかります。
might as well
↓
might as well ~ ( as not)
同等比較 as ~ as …構文おさらい
それでは、おなじみのas ~ as …構文のおさらいもしておきましょう。
The hailstones were as big as golf ball.
(その雹の粒はゴルフボールほど大きかった)
最初のasでどんな状態かを、
次のasで比較対象を示しています。
as big(同等に大きい)
as golf ball(ゴルフボールと比べて)
出典はこちら
表現のためのロイヤル英文法
同等比較<as ~ as …> より
The hailstones were as big as golf ball.
(その雹の粒はゴルフボールほど大きかった)
mightとwellの意味
「うまく」とか「良く」と訳されることの多いwellですが、mightに用いられる時は副詞なので、「十分に」といった意味になります。
ジーニアス英和辞典 より
well 副詞
[may, might, could] well
可能性が十分ある
「可能性がある」を意味するmightを、
「可能性が十分にある」
といった具合に、副詞wellが補強しているわけですねー。
might wellにasが組み合わさると、
じゃあ、
「可能性が十分にある」というmight wellに、asが組み合わさるとどうなるのでしょうか。
might well
(可能性が十分にある)
+
as ~ as …
(…と同じくらい~である)
↓
might as well do as not
(doするのとしないのとでは、同じ可能性が十分にある)
↓
(してもしなくても、同じ結果になる可能性が高い)
少し日本語をこねくり回す必要もありますが、
might単体で、「可能性がある」という意味です。
そこにwellが加わると、「十分な可能性」と、可能性のレベルを追加できます。
そしてさらにそこにasが加わると、
「動作を行った時と行わなかった時とを比較しても、同等の結果になる可能性が十分にある」
という、同等比較のニュアンスを表現できるようになるというわけなんですねー。
文の前後関係
「連れて行く」とか「達成する」とか、具体的に何を目的とするのかはっきりさせるため、文の前後関係を確認しましょう。
You’re going to take us to it sooner or later. So you might as well make it sooner.
(あなたは遅かれ早かれ私たちをそこへ連れて行くでしょう。だから同様にあなたはより早くそれを達成するかもしれない???)
宝のありかを中々言わないケイトさん。
そんなケイトさんに、
「どっちみち白状することになる」
トラウトさんはプレッシャーをかけるのでした。
遅かれ早かれ白状することになるんだから、早く吐いて楽になれ。
そんな脅しつけられている状況のようですね。
以上を踏まえまして。
本日の例文を見てみましょう。
You’re going to take us to it sooner or later. So you might as well make it sooner.
(あなたは遅かれ早かれ私たちをそこへ連れて行くでしょう。だから同様にあなたはより早くそれを達成するかもしれない???)
このas wellは、as well as notの省略形です。
そしてmight as well as notは、
「してもしなくても同じ結果になる可能性が高い」
という意味で、行動を促すニュアンスがあるのでしたね。
つまり直訳では、
So you might as well make it sooner.
辿り着くのが早くても早くなくても同じ結果になる可能性が十分にある(だから早く辿り着こう)
という意味になります。
以上を踏まえて本日の例文を和訳しますと、
You’re going to take us to it sooner or later. So you might as well make it sooner.
(遅かれ早かれお前は俺達をそこへ案内することになる。結局ばれるんだからさっさとそこへ連れて行きな)
そんな解釈でいかがでしょうかみなさま!
答え合わせ。
幸田さんの日本語訳と答え合わせをしてみましょう。
幸田敦子さん訳:穴 より
どうせいつかは連れて行くことになるんだ。だったら早いほうがいいじゃないか
中々よかったんじゃないでしょうか。
ウェイヨー!!
と、いうわけで。
最初、「as well」で調べてて、全然有用な情報にHitしなかったんですけど、
「as well」
が、
「as well as not」
の省略形だとわかってからは比較的スムーズでした。
「as well」に悩んだら、今日の記事を思い出してくれたらわたしは嬉しいですよ!
では、さいなら。
◆本日の参考図書
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