スペイン語のお勉強をしていると、「あれ形容詞って名詞の前だっけ?後ろだっけ?」ってなることありませんかね。
ぼくある。
Este es mi nuevo coche.
(これが僕の新しいクルマ)
¿Se puede preguntar cuánto te costó?
(いくらだったか聞いてもいい?)
例文は 口が覚えるスペイン語 より
形容詞は基本的に名詞の後ろ
スペイン語の形容詞は、名詞の後ろに置かれる後置形が基本です。
名詞の後ろに置かれる形容詞が1番多いので、特に理由がない限り原則として名詞の後ろに置かれると考え、名詞の前に置かれた場合は、その理由に注目すると良いでしょう。
NHK出版 これならわかるスペイン語文法
形容詞句 より
しかしながら、名詞の前に置かれる前置形のパターンもあります。
その場合は、原則から外れるなにかしらの事情を考える必要があるわけです。
形容詞の前置
と、ここまで書いて、何かどっかでこんな話聞いたなあ、と思っていたら。
過去の記事でぼく、おんなじ事書いてました。
恐らくほぼ同じことを繰り返すだけなので、少しも手を加えることなく完全コピペで貼っておきますねー。
引用ここから=======
スペイン語の形容詞は、基本的に名詞の後ろに後置形をとります。
しかしながら、名詞の前に置かれる前置形も無いわけではありません。
ただその場合、基本から外れる形をとるからには、何らかの意図があるわけです。
c)名詞の前にも後にも置かれる形容詞
NHK出版 これならわかるスペイン語文法
一般に、名詞の意味を限定詞たり、分類を示したりする場合は、名詞の後ろ
それ以外の場合は名詞の前に置かれることが多くなっています
形容詞の位置 より
「それ以外」というのが曲者で、なかなか僕もよい解釈の方法が見つからなくて悩んだのですが。
以下のような考え方はひとつのヒントになるかもしれません。
nuevo:新しい
NHK出版 これならわかるスペイン語文法
nueva casa:今度の家
casa nueva:新しい家
形容詞の位置 より
例えば「新居」と言っても、中古の家の可能性もあるわけですよね。
お友達が「新しい家に引っ越したんだ」と話をしていて、それが中古の家だとしても、「嘘じゃないか!」とはなりません。
しかしながら、例えば不動産屋さんがその中古の家を「新しい家です」と言って売ったら、それは大問題です。
このように、「新しい」という意味が相対的で、状況によって適切だったり不適切だったり変わってくる場合は、前置形容詞が適切なのではないかと考えられます。
一方で、「昨日完成した家」だとどうでしょうか。
紛れもなく「新築」で、「新しい家」です。
お友達が「新しい家に引っ越したんだ」と言ってもいいですし、不動産屋さんが「新しい家です」と売り込んでも問題ありません。
このように、「新しい」が状況や発言者によって意味が変わらない、絶対的な場合は、「形容詞の後置」が適切であると、考え方のひとつの指針にできるのではないでしょうか。
おまけ:古い
viejo:古い
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viejo amigo:昔からの友人
amigo viejo:年老いた友人
形容詞の位置 より
viejo amigo→形容詞の前置形→相対的
昔からの友人だけど、まだ20代かもしれないし、80歳の老人かもしれない
amigo viejo→形容詞の後置形→絶対的
70歳とか80歳。誰が見ても老人
======引用ここまで
確かに書きましたね―こんな記事。
今日の記事に手を付けるまでまったく記憶から抜け落ちてるなんて40代海馬の劣化っぷりったらありませんわね。
以上を踏まえまして。
本日の例文を見てみましょう。
Este es mi nuevo coche.
(これが僕の新しいクルマ)
「新しい」を意味する形容詞「nuevo」が名詞の前に置かれています。
後置形の形容詞であれば「新しいクルマ=新車」という解釈でよいと思います。
しかしながらこの分のnuevoは名詞の前に置かれています。
前置ということは、何か意図があるということです。
つまり、
Este es mi nuevo coche.
(新車とは限らないけれど、これが僕の新しく買い替えたクルマだよ)
形容詞の前置形に遭遇しても、こんな解釈をしていければよいのではないでしょうか!
と、いうわけで。
以上、形容詞の前置形についてもう一度考えてみた!でした。
本日の参考図書
これならわかるスペイン語文法
外国語の筋肉
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